こんにちは! まひろでーす!
フルハーネスの着用義務化が、1月2日より始まりましたね。
それに伴い…
現在使っている安全帯が、「新規格」か「旧規格」かわからない。
というお問い合わせを頂きます。
このようなお悩みの方必見!
「新規格」と「旧規格」の違いと、見分け方を解説します!
はじめに!「安全帯」の名称が「墜落制止用器具」に改められました。
法改正に伴い、「安全帯」の名称が、「墜落制止用器具」に改められました。
- 「墜落制止用器具」 ⇨ 「新規格」
- 「安全帯」 ⇨ 「旧規格」
法令用語としては「墜落制止用器具」となりますが、従来からの呼び名である、「安全帯」という言葉を使用することは差し支えありません。
ややこしいんですが、「墜落制止用器具」のことを「安全帯」と呼んでもOKということですね!
※ 今回、タイトルや文中の表現で、柱上安全帯を意味する場合は、そのまま「安全帯」という言葉を使いました。
墜落制止用器具として認められるものは、“2つ”です。
- フルハーネス型(一本吊り)
- 胴ベルト型 (一本吊り)
※ 従来の安全帯に含まれていた、柱上安全帯(U字吊り胴ベルト)はワークポジショニング用器具となるので、墜落制止用器具としては認められません。
安全帯の構成は主に3つ!
続いて、安全帯の構成について説明します。
安全帯というと、下記のようなイメージではないでしょうか !?

構成部品は、以下の3つに分かれます。
- 胴ベルト
- 補助ベルト
- 胴綱
部品ごとに説明します。
①:胴ベルト

身体に着用する帯状のベルトで、バックルが付いています。
昔の呼び方で、「外締めベルト」、もしくは「外締め」と省略する人もいらっしゃいますね。
②:補助ベルト

胴ベルトに取り付ける補助的な帯状の部品。
写真はD環の数が2個(左側)、メガネ環付き角環(右手前)が付いています。
D環の数や角環は、仕様によって異なります。
昔の呼び方で、「腰当ベルト」や、「腰当」と呼ぶ方もいます。
③:胴綱

ロープの長さ調節を行う伸縮調節器、先端にはフックが付いています。
「新規格」では、ワークポジショニング用ロープとも呼びます。
※ランヤードとは呼びません。
安全帯「新・旧」の見分け方のポイントは“2つ”! まずはネームタグを確認!
見分けポイント①:胴ベルトのネームタグ
1番わかりやすいのは、“胴ベルトのネームタグ”ですね。
「新規格」は、「墜落制止用器具」と中央部に記載しています。 ⇩

一方「旧規格」は、「安全帯の規格」と右上に記載しています。 ⇩

- 「墜落制止用器具」 ⇨ 「新規格」
- 「安全帯の規格」 ⇨ 「旧規格」
どちらになっているでしょうか!ぜひ、確認してみてください。
見分けポイント②:胴綱の伸縮調節器
確認ポイント2つ目は、“胴綱の伸縮調節器”!
この部分でも見分けることができます!
「新規格」は、「ワークポジショニング用」と記載しています。⇩

「旧規格」は、「1本つり・U字つり兼用」などと書いてあります。
(※「U字つり専用」という場合も有り)⇩

- ワークポジショニング用 ⇨ 「新規格」
- 1本つり・U字つり兼用 ⇨ 「旧規格」
新規格 柱上安全帯(ワークポジショニング用器具)のオススメ!
新・旧の見分け方がわかったところで、新規格の柱上安全帯(ワークポジショニング用器具)のオススメを次の順でご紹介します。
※ 全て藤井電工製でご紹介します。
- 柱上安全帯用ベルト
- ワークポジショニング用ロープ
- 胴ベルト型ランヤード(小型フック)
- 胴ベルト型ランヤード(大口径フック)
柱上安全帯用ベルト
オススメ理由は、こちらの記事をどうぞ!
ワークポジショニング用ロープ (胴綱)
ワークポジショニング用ロープはこちらがオススメです。(そもそも種類もそんなに多くありません)
通常、伸縮調節器はロープ下側通過が標準仕様ですが、全部で4通りあります。
こだわりが無ければ、個人的にもロープ下側通過が使いやすいのでオススメです。
詳しくは、こちらの記事をどうぞ!
胴ベルト型ランヤード(小型フック)
「新規格」の柱上安全帯用ベルトに、これから紹介する、胴ベルト型ランヤードを取り付ける事で、6.75m以下の高所作業で、墜落制止用器具として使用することができます。
- TBL-11
- TBL-31
2つの違いは、人体側のフックが違います。
TBL-11は人体側もフックなので、着脱がしやすいです。
※ 但し、ランヤードの先端が両方フックになってしまうので、反対に取り付けてしまわないように注意。
胴ベルト型ランヤード(大口径フック)
これらの胴ベルト型ランヤードも、6.75m以下の高所作業で、同じく、墜落制止用器具として使用することができます。
先端が大口径フックなので、単管パイプ等の太い対象物にかかります。
- ロープタイプ
- ノビロンタイプ
- Gブレードタイプ
ロープタイプの特徴はノビロン、Gブレードに比べて、15~20%軽いです。(約120~200g)
ノビロンタイプの特徴は、普段は収縮しており、作業の邪魔になりにくいです。
Gブレードタイプの特徴は、キンクがしにくく、先端のフックにスイベル機構が付いています。
これが付いていると、ロープ部とフック部が互いにねじれるのを防ぐことができます。
まとめと補足
「新規格」と「旧規格」の見分け方、いかがでしたでしょうか。
今回のサンプル写真はすべて藤井電工製です。
他メーカーでも確認の仕方は同じで、まずはネームラベルを確認すればわかります。
“補足” 補助ベルトの見分け方は?
胴ベルトと胴綱の見分け方はわかったけど、補助ベルトの見分け方は?
と、思った方もいらっしゃると思います。
補助ベルトは新旧を見分けることができません。
ただ、基本的には胴ベルトとセットで使用するもの(単体じゃ使えない)ので、胴ベルトが新規格であれば、
あわせて補助ベルトも新規格のはずです。(特殊な購入方法をしていなければ)
特殊な購入方法とは…。
旧規格の安全帯を持っていて、新規格の胴ベルトと胴綱だけを購入し、
旧規格の補助ベルトはそのまま生かして組み替えるなど。
旧規格と新規格の混在は禁止です!
(金額が安く済むからと言って、絶対やらないでくださいね!)
もし、不明な点があればお問い合せからご連絡ください。
それでは、ご安全に!